桃づくりの今を取材。桃の花が咲きました
2019年4月4日
桃の花をご覧になったことはありますか?桜よりもちょっと濃いピンク色のこちらが桃の花。
6~9月に旬を迎える桃ですが、最盛期を迎える7月頃、シャトレーゼでは桃を使ったスイーツをご用意しています(今年の桃スイーツはまだ未定です)。7月というとまだまだ先のような気もしますが、おいしい桃づくりはすでにスタートしています。今の時期の桃はどんな様子か、ご紹介します。
桃農家さんは花が咲く前から忙しい
桃の花が咲いてきれいだな~取材に行かなきゃと思っていたのですが、実は桃農家さんは花が咲く前から忙しいそう。(花が咲いてから農家さんの作業がスタートすると思っていたら、もっと前から…勉強不足で取材できず…)
暖かくなってくると、桃の木にいくつもつぼみが出てきます。すべてを花として咲かせるのではなく、つぼみの時点で数を減らしているそうです。数を制限することで、一つ一つの花に栄養がいきわたり、甘くて大きな桃に成長するのだとか。花を咲かせるのにも養分が必要ですが、この時期は養分をつくる光合成ができる葉がありません。昨年の養分の蓄えで花を咲かせているので、たくさんのつぼみで養分を分散させないようにしているそうです。
そして、花が咲く今の時期に行うのは人工授粉。
桃には自然に受粉する品種と人工授粉が必要な品種があり、人工授粉のために花粉づくり、授粉作業を行います。今回取材させていただいたのは人工授粉が必要な品種。この場合は、花から人工的に花粉を取り出し、授粉作業を行います。袖口にある黄色いものが見えますか?こちらが桃の花粉。これを集めなければならないそう…
まずは花摘み。
写真のように、ふっくらとしたつぼみや花を摘み取ったら、枝に逆さまに吊るした傘に集めていきます。お伺いした頃は、朝晩冷え込むことが多く、一気に花が咲かなかったので、作業しやすかったそうです。一気に開花してしまうと、とりたい花粉がなくなってしまうのだとか。ふっくらしたつぼみやちょっと開いた花から、たくさん花粉がとれるそうです。
「甘くておいしい大きな桃をつくるために、桃がなるところをイメージしながら考えながら花の数を調整することがポイント」と教えてくれました。残す花、とる花、瞬時に判断してどんどん作業を進めていく農家さん、さすがです。
お花がこんなに。
集めた花は機械で必要な葯(やく)を取り出して、開葯機という機械で温めて葯を開かせて花粉を取り出すそう。この一つ一つが花粉です。
採取した花粉をはたきにつけて、枝に残した花にそっとこすることで人工授粉。力強くこすると花がとれてしまうので、やさしく丁寧にスピーディーに行うそうです。
これから葉が生い茂り、授粉作業から3週間ほど経つと実がなり始めるそうです。お楽しみに。