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この秋、2つのプリンの卵が大幅に変わります。

ファームファクトリー構想がおいしさの原点。

シャトレーゼを象徴する言葉「ファームファクトリー」をご存じですか? それは、農家さんと協力しながら、農場と工場が一体となって、お菓子づくりに取り組むシャトレーゼ独自の構想のことです。はじまりは、90年代。創業者であり現在は会長を務める齊藤寛が、今までにないお菓子づくりをはじめようとファームファクトリー構想をスタートし、当時の業界紙にも大きく取り上げられ話題となりました。あれからおよそ20年余り。はじめたばかりの頃と比べると、契約農家さんは全国へと広がり、とてもスケールの大きな構想へと発展してきました。そのなかでも、中心的な役割を占めてきたのが、菓子素材のベースとなる、うみたて卵と、しぼりたて牛乳です。

シュークリームも、プリンも、卵でできている。

うみたて卵は、ファームファクトリー構想をはじめた初年度より、重要な役割を担ってきました。それは、シャトレーゼを代表するお菓子である、シュークリームやプリン、ケーキのスポンジにも使う大変重要な素材だからです。新鮮な卵が確保できれば、お菓子はもっとおいしくなる、そんな思いから、卵への飽くなき追求がはじまったのです。

シャトレーゼで使用する卵の移り変わり

FF構想以前 卵業者より液卵仕入れ
1996年 契約農家さんのうみたて卵の仕入れを開始し、自社で割卵
2005年 お菓子専用卵の完成
2012年 カステラ専用卵の完成
2016年 お菓子専用卵の進化版完成
2018年 プリン専用卵の完成

ここ2年で大きく進化したプリン専用のうみたて卵。

プリンの卵は2016年の開発により、卵黄の濃い卵が誕生したばかり。でも実は、前回の卵の完成から、さらに開発を推し進め、コクだけでなく、香りも豊かな卵へと、次の挑戦を続けていたのです。あれから2年。来る日も来る日も、養鶏場と餌の開発メーカーに足繁く通い、飼育環境を見直し続けてきました。そして、ついに香りもコクも豊かな卵が完成したのです。この卵は、シャトレーゼのプリンでしか口にすることができない、どこにも売っていない、言わば幻の卵なのです。

卵を味わうプリンとワンランク上のプレミアムプリンが同時発売。

シャトレーゼではこの秋、2つのプリンをご用意しました。1つが「無添加契約農場たまごのプリン」。こちらはシャトレーゼのベストセラーで、卵のおいしさがそのまま味わえるシンプルなプリン。この秋より新開発した卵を使ったものに変更され、さらにおいしくなっています。そして、もう一つが新商品の「北海道産純生クリーム仕立て プレミアムプリン」です。

プレミアムプリンの開発は、卵に合うミルクのバランスから始まった。

このコクと香りが豊かな卵を、どのようにプレミアムプリンに仕立てていくのか。パティシエが着目したのが、卵のコクに合う生クリーム、そしてそのコクに負けない、香り高い牛乳のバランスでした。生クリームは、北海道の根釧台地でつくられる濃厚な純生クリームを。そして牛乳は、より香り高いものを求め、全国より15種類も取り寄せてテストすることに。一つ一つプリンにして香りを確かめ、さらに純生クリームの量を少しずつ増やしていきました。最終的に、純生クリームの比率を17%まで高めることに成功。濃厚なコクがあるのに、しっかりと牛乳が香る、理想通りのバランスを見つけることができたのです。

武江シェフが監修することで、素材の味を引き出すことに。

味のまとめ上げを、シャトレーゼの洋菓子顧問を務める武江シェフに依頼。ここからが、また一つの大仕事でもありました。はじめは、プレミアムプリンにふさわしいコクのあるおいしさ求め、様々なフレーバーを試しました。アーモンド、キャラメル、さまざまな洋酒・・・いろいろ試作をつくってみたものの、どうしても納得のいく味わいになりません。足してダメなら、引いてみる。2年かけて完成した卵、15種類もの中から選んだ牛乳、そして根釧台地の純生クリーム。この素材の味を極限まで引き出すことこそ、最高のフレーバーなのではないかと考え、フレーバーを足すのではなく、余計なものをできるだけ無くしていきました。引くだけ引くと、今度は原材料の配合比率がポイントになってきます。牛乳が多すぎると固まらず、卵白が多いとなめらかさが足りない。何度も、何度も、オーブンで焼いてみては、なめらかさを確認し、卵黄、クリーム、牛乳の配合をミリグラム単位で調整することで、ようやく理想的ななめらかさ、そして、極限までそぎ落とした、シンプルな味わいのクリーミープリンが完成しました。

仕上げに、乳脂肪分47%の北海道根釧台地の純生クリームをのせて。

贅を極めるために、最後にトッピングしたのが純生クリームです。一般的に純生クリームの乳脂肪分は35%から50%未満。乳脂肪分が高いほど濃厚になるのですが、今回使用した純生クリームは、なんと47%。この生クリームを1リットルつくるのに、12リットルもの牛乳が必要な、とっても濃厚なクリームです。シンプルを極めたクリーミープリンに、乳脂肪分47%の濃厚純生クリームが加わり、ついにプレミアムプリンが完成したのです。いままで、同じようなカタチのプリンは発売していますが、このプリンは中身がまったく違います。そして、売価も162円。この内容でここまで価格を絞り込むのは、より多くの方へシャトレーゼの味を知っていただきたいから。濃厚だけど後味さっぱりなプレミアムプリン、ぜひご賞味ください。